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さようなら誠品信義店

台湾の誠品書店信義店が、2023/12/24にテナント契約の関係で18年の歴史に幕を下ろしました。閉店前にもう一度訪れたい!と思い、台湾滞在中に足を運びました。

以前、こちらで中国語を勉強するために中国語版ハリー・ポッターを購入した(笑)思い出のある場所です!

3階のフロアでは、これまでの誠品信義店の歴史を振り返る展示が行われていました。

これまでのイベントの写真がずらりと。

こちらは、運営していた18年間に売れた書籍トップ100のコーナーです。少し詳しく見てみましょう。

1位の「大江大海一九四九」を執筆した龍應台は台湾の作家・評論家だそうで、66位の「親愛的安德烈」も彼女が執筆しました。

そしてなんと、2位は「嫌われる勇気」で3位が「ザ・シークレット」とのことで、抱える悩みや欲求は世界共通…ということでしょうか。

20位以内に著書が3冊もランクインした蔡康永は司会者兼作家です。

スティーブ・ジョブス」「ドランゴン・タトゥーの女」など世界的な話題作もたくさん見られました。

反対側の壁には、2006年から2023年までの年間売り上げトップ100が。

そして、こちらは過去に誠品信義店にて本を100冊以上購入した消費者を対象にしたデータだそうです。

男女比は6:4も、年間の平均購入者数だけで見ると女性の方が0.5冊多く購入していると。また、星座別データとかは台湾らしいなと思いました。台湾の方、よく星座の話をしませんか?

お別れメッセージの付箋です。真剣に書いてる方がたくさんいらっしゃいました。

 

閉店セールもあってか、私が足を運んだ時にはたくさんの人が本を手にしてレジに並んでいて、冊数も少なくなっていました。

 

誠品信義店は、誠品敦南店が閉店した後に書店の24時間営業を引き継いだ店舗でした。今年は台北駅地下街にあった店舗も閉店してしまい、近年の書店経営の難しさが浮き彫りに。しかし、9月には新店エリアに店舗オープンしたりと、試行錯誤しながら経営を続けています。

本を読みにくる人は多いと思うのですが、実際に購入するのはオンラインという人が増え、他の娯楽にも尽きない昨今、書店の存続は思っている以上に大変。

時代の流れといえばそれまでですが、一つの長い文化の変遷を目の当たりに複雑な感情が湧きました。

今後は誠品生活松菸店が24時間営業を引き継ぐそうです。