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台湾のメディア問題?/読書の秋 最近読んだ本

今週に入って、ぐっと過ごしやすくなりましたね!

スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋…ということで新たにブログを開設しました。

不定期更新で、最近の出来事や話題など興味を持ったテーマについて気楽に発信していきます。どうぞよろしくお願いします。

 

さて、気軽に…と言った矢先ですが、初回なのに本日は少し真面目な内容を取り上げます。

  • 台湾のメディア問題:大げさなタイトルと内容にご注意

    youtu.be

    すでに2週間以上前になりますが、YouTuberの錫蘭Ceylanが「台灣媒體的下限能有多低?」というタイトルの動画をアップし、大きな話題となりました。内容を非常にざっくり説明すると、YouTubeのチャンネル登録者が120万人を超える(2023年10月時点)彼は現在台湾に住んでいるそうで、時折動画内やソーシャルメディアにて発信した内容がメディアによって切り取られ、悪意のあるタイトルや記事にされてしまう問題を取り上げました。動画は1時間半近くもあるのですが、紹介されている記事の構成は本当にひどく、特に「斷章取義(自分に都合の良い内容の一部のみを切り取り用いること)」によって対象人物を悪に仕立ててしまうことで、彼だけではなく他の有名なYouTuberたちも被害を受けています(動画内参照)。

    youtu.be

    この騒動を受け、一時ネット上ではたくさんのインフルエンサー・KOLが自身の経験や見解を発信しており、およそ1週間前には時事問題を解説するYoutubeチャンネル「志祺七七 X 圖文不符」もこのメディア現象に関する動画をアップしました。こちらは英語字幕が付いているので、中国語がわからない方でも視聴できます。この動画の中では、現在記者たちがが非常にハードなノルマの下で記事を執筆しなければならない現状にも触れていました。

    このようなメディア問題は至るところに存在するでしょう。日本でも、ネットの意見をそのまま記事にしたり、何かを煽るようなタイトルをつけたりすることがあり、それで思いもよらぬバッシングやヘイトを向けられてしまう人もいます。
    特に、現在はネット上でのインプレッションが重要になる世界で、先述したように記者たちに課せられているノルマは以前よりもハードになっていることは想像に難くありません。その中で、「人の気持ちを何らかの形で刺激する=ウケる」記事を量産することが、取材をして記事にすることよりもプライオリティが高くなってしまっているのかなと思いました。
    しかも、驚くべきことに錫蘭の動画内で挙げられている記事やニュース番組を作成するメディアはどれも大手メディアです。おそらく、普段台湾メディアをチェックしている方や、現地在住の方にはもうお馴染みかもしれませんが、そうでなければあまりにもストレートに悪意のある方法を使っているので、ここまで大きな話題になっていることも頷けます。
    台湾に限らないこの問題、みなさんはどう考えますか?
         
  • 最近読んだ本「みんなバーに帰る / パトリック・デウィット著」
    近頃、読書といえばもっぱら小説ばかり読んでいます。今回読んだのはパトリック・デウィットの『みんなバーに帰る』です。ハリウッドの場末のバーで働く「君」視点で、バーに訪れる人々の日常や失態、さらに「君」自身の物語の一部が、断片的なスタイルで描かれた小説です。普段、自然と女性作家の小説を手にとり読むことが多い私には新鮮なスタイルで、サクサク読んでしまいました。ほとんどの登場人物は個人的にどうしようもないのですが、「ハリウッドの場末のバー」に縁もゆかりもない私は、ある程度の背景や知識があればもっと違った見方ができるのだろうなと思いました。